東京消防庁ヘリ救助中に77歳女性が40mの高さから落下し死亡、金具つけ忘れを謝罪

事件・事故

台風19号の被害による救助中にあってはならない事故が起きました

東京消防庁の隊員が77歳女性を救助のためヘリでつり上げ、ヘリに乗せる直前に女性が落下したとのこと

女性は40mの高さから落下し死亡しました

東京消防庁の会見によると女性を運ぶ担架のフックとヘリとつながるワイヤーに付いた金具とを付け忘れたということです

福島県いわき市で東京消防庁のヘリコプターが台風の影響で住宅に取り残された77歳の女性を救助する際、フックを固定し忘れたため、女性はおよそ40メートルの高さから落下し、死亡しました。
東京消防庁によりますと、13日午前10時ごろ、いわき市で東京消防庁のヘリが住宅に取り残された77歳の女性をつり上げて救助する際、女性がおよそ40メートルの高さから落下し、その後、死亡が確認されました。


「心からおわびを申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」(東京消防庁の会見)
東京消防庁は、担架のフックをヘリにつながれたワイヤーに固定するのを忘れたため、誤って落下させたとして、記者会見で謝罪しました。
FNN PRIME

救助者とヘリをつなぐ「ホイスト」とは

消防防災ヘリコプターからの救助の際に、着陸が難しい場所では、救助者をケーブルで機内に吊り上げて収容を行ないます。ケーブルの引き上げ時に使用するのが「ホイスト装置」で、先端にフックが付いたウインチの一種です。ヘリコプターの扉の外側上部に設置されており、機種によって取り付け箇所が左右異なります。

ホイスト吊り上げの際に必要なのが、救助用資機材の「サバイバースリング」です。救助者の両脇の下に輪状のスリングを通しベルトで固定して吊り上げます。主に救助者に意識がある場合に使用されます。その他、代表的なものに、救助用担架「バーティカルストレッチャー」なども消防防災ヘリコプターに装備されています。

「ホイスト」とはヘリ側についているウインチ(ワイヤーなどを巻き取る装置)であり、今回の事故はこのホイストと救助者をつなぐ金具をつけ忘れてしまったとのこと

救助者の体重を支えるフックを取り付ける際には、隊員2人で当たり、1人が取り付けたあと、もう1人がそれを確認する手順になっていましたが、今回はその手順が守られていなかったということです。
NHK NEW WEB

救助者をヘリに乗せる際に隊員が救助者から手を離す必要があるのか分かりませんが、ホイストが間違いなく救助者とつながっていれば起きない事故でした

航空消防救助機動部隊(通称:エアハイパーレスキュー)

ヘリによる救助作業を行っていたエアハイパーレスキューは東京消防庁航空隊の中でも特別な技能を持つ者で編成され2016年(平成29年)1月6日から活動を開始

航空隊経験者より若手隊員の養成が進められ、これまで少数の航空救助員・航空救急員に必要に応じて特別救助隊や消防救助機動部隊の隊員が同乗して対応していた体制から航空隊に常時複数の救助隊員が確保される体制となった。
2017年9月20日、総飛行時間が8万時間を超えたが、創設以来50年間、無事故での活動が続いている。この点を高く評価され、同年の第70回「都民の消防官」で特別表彰された
Wikipedia

些細なミスによるあってはならない事故

映像を見ると台風の影響からか、かなり強い風に煽られているように見えます

そのような中、消防隊員自身も危険を伴う救助活動なのでしょう

また人の命を守るという仕事柄、連日の救助活動による疲労もかなりのものと思われます

警察や消防、自衛隊の方々には頭の下がる思いですが、ささいなミスのために命が失われるということはあってはならないこと

東京消防庁は会見を開き、清水洋文次長が「女性とご家族に心からおわびします。このような事故がないよう信頼回復に全力を尽くします」と謝罪しました。
NHK NEWS WEB

ミスを犯した東京消防庁の隊員が過剰に責められるべきではないと思いますが、今後同じようなことが起きないよう慎重に救助活動を進めて頂きたいものです

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