2018年、阿波おどりは開催以前から不穏な空気に包まれていた
それまでに徳島市と徳島新聞社は去年までの阿波おどりの主催者である徳島観光協会に対し累積赤字を理由に阿波おどりから排除
それに至る経緯も公開されないまま
阿波おどりの「総おどり」中止までの経緯
阿波おどり実行委員会と称して徳島新聞社と徳島市が阿波おどりの主催者となり、これまでにない取り決めを発表
その中には、連に対する出演料の取り決めや実行委員会への損害が合った場合の賠償金についてなど
そして最も踊り手たちを落胆させたのが、阿波おどりの最終日を盛り上げる約1,000人を超える「総踊り」を廃止としたこと
もちろんこれには有名連からなる「阿波おどり振興協会」から反発を受けたが、実行委員会は有料演舞場チケット販売の均等化を理由に却下
「総踊り」のない「阿波おどり」が開催されることとなった
阿波おどり振興協会、総踊りを強行!
8月12日~15日まで開催される阿波おどり
初日に突如、阿波おどり振興協会が行動を開始
翌日の13日に総踊りを独自に実施すると公表した
これに対し市側は安全面などを理由に中止を求めたが、総踊りは強行される事となった
演舞場を使うことは出来ず、アーケード街で行われた総踊りはやはり観客の期待もあったためか概ね好評であったようだ
来てくれた観客らに自分たちの踊りを見せたいという踊り手たちの希望
それと総おどりという阿波おどりの最大の見せ場を目にしたいという観客
総踊りの強行は祭りとして見せる側と見る側の求めた当然の結果だったのかもしれない
その後徳島市長からは
「演舞場以外での大規模な踊りは大変危険なため再三にわたり実施しないよう求めてきたが、それを無視して行われたことは誠に遺憾です。今後の対応は実行委員会で十分協議したい」
とコメント
阿波おどり開催日まで十分な協議が行われず、徳島市長と徳島新聞社が主導する阿波おどり実行委員会の独断による決定がなされていた経緯がある
コメントにも「今後の対応は実行委員会で十分協議したい」とある
違うのだ
実行委員会内で協議したところで結論は見えている
「今後の対応は実行委員会と振興協会とで十分協議したい」
でなければならない
振興協会との話し合いや市民の声を反映しようという考えがなければ、実行委員会と踊り手双方にとって良い改善案が見出されることはないだろう
踊り手たちは踊り足りない!来月9月に総踊りを開催予定!
総おどりを終えた振興協会の山田理事長は
「多くの方の熱気を受け止めることができ、やってよかったと感じています。本来、総おどりは広いスペースが必要なので来年は演舞場で踊りたい。今後は市民と実行委員会が話し合い、知恵を出し合うことが必要だ」
場所も狭く、時間も30分程度で行われた今回の総踊りでは踊り手たちも完全燃焼とはいかなかったのかもしれない
阿波おどり振興協会は翌月の9月24日に総踊りを実施することを決定
会場は徳島市の藍場浜公園で、振興協会に所属する14のすべてのグループからおよそ1500人が参加し、西日本豪雨の被災地を支援するための義援金も集めるということです。
グループの踊り手は10月以降に愛媛県などの被災地を訪れ、阿波おどりを披露するとともに、義援金を手渡したいとしています。
阿波おどり振興協会の山田実理事長は「おとといはスペースや安全面で心残りがあるまま終わったので、次こそ『これが総おどりだ』というものをお見せしたい」と話していました。
総おどりは見る側にとっても祭りの最大のクライマックスであるように、踊り手にとっても阿波おどりの真髄を見せる場面でもあるようだ
急遽行われることになった総踊りは100万人が訪れる「阿波おどり」のような来場客は見込めないかもしれない
だが1年間この日のために練習を重ねてきた踊り手たちは市や新聞社が独断で主導してきた今回の阿波おどりでは満足出来ないものがあったのだろう
8月15日の今日、2018年の阿波おどりの最終日を迎えたが、踊り手たちの本当の阿波おどりは終わっていないようだ
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