7月下旬よりソニーから通称「NHKが映らないTV」が発売されるらしい
ネットではNHKの強制的な受信料徴収に不満を抱く人々から高評価を得ているようだが、このテレビは本当にNHKに受信料を払わなくて良い対象となり得るだろうか
ソニーは業務用 (法人向け)Android 4Kテレビ「BZ35F/BZシリーズ」を、7月下旬から発売します。
今年3月に発表されるやいなや、ネット界隈で話題となった通称「NHKが映らないテレビ」。この製品、チューナーは無いので通常のテレビ放送は映りません。ただ、一般的なPCモニタやディスプレイと異なりAndroid が載っているために、「TVer(ティーバー)」など民法公式テレビアプリを導入すれば民放だけは映る代物に。
業務用とはいえ、一般ユーザーも通販で普通に購入可能。43インチが9万3000円からと、4Kテレビとしてさほど高い価格でもないのも魅力的。
本体価格は43インチが9万3000円、49インチが13万6000円、55インチが19万5000円、75インチが63万8000円となっています (いずれも価格コムでのもの)。
ソニー、「ネット動画が見られる4Kブラビア」を7月下旬に発売。43インチ9万3000円からソニー、「ネット動画が見られる4Kブラビア」を7月下旬に発売。43インチ9万3000円から ーーー 【お詫び】…
もくじ
Android 4Kテレビ「BZ35F/BZシリーズ」とは
ソニーの「BZ35F/BZシリーズ」はテレビではなく業務モニター
チューナー(受信機)が内蔵されていないので、NHKはもちろん民放も映らない
android搭載との事なので、Tverなどで民放のドラマやバラエティを観る事は可能になる
abemaTVなども視聴出来るようになるので、この点は利点とも言える
ただ、4Kテレビの性能で言えば、4Kならではの高画質を期待しても満足に至らないかもしれない
4K高画質プロセッサーが搭載されたテレビの映像とは、精細さや表現のバランスでワンランク落ちてしまう
また搭載androidもOSのバージョンアップに限界が来るだろう
古いスマホの端末が最新のOSにバージョンアップ出来ないのと同じだ
テレビでandroid利用を考えるならAndroidスティックPCを別途購入した方が賢い
価格1万円前後でワイヤレスリモコンも付属するので、androidアプリの操作性は格段に良くなる
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OSのバージョンが古くなってきたら、これを買い換えるだけで済む
結果、通称「NHKが映らないTV」はandoid搭載モニターとしても、4Kテレビとしてもあまりおすすめは出来ない
NHKの受信料支払い義務の要件
本題のNHKの受信料支払いについて考えてみよう
NHK受信料の支払い義務は
受信機が設置されていてアンテナに接続されているテレビ
について支払い義務があるようだ
これについてはワンセグチューナーも同様
例えばNHKの電波だけカットされるフィルターなども販売されている
通称「イラネッチケー」というらしい
いらねえ+NHKの造語だそうだ
これはアンテナと受信機の間に接続してNHKの電波帯だけカットするものだが、これについても支払い拒否は認められないとの判例がある
つまりは受信出来ないようにする部品が設置されていても、それを取り外して受信可能に出来るようなら支払い義務は発生するというのが結論
もちろんアンテナ線を抜いているから見れないという主張なども、接続すれば見れるのでこちらも当然、受信料支払い義務は発生する
NHKはネット配信についても受信料徴収を検討中
では「NHKが映らないTV」はどうなのか?
受信機(チューナー)の搭載されていない通称「NHKが映らないTV」はNHK支払い義務の要件を満たしていないので、現在は受信料は払わなくて良さそうに思える
これについての回答をロケットニュースがNHKに求めていた
結果、回答は得られなかったようだが
チューナーとアンテナ” を受信設備として見なすため受信料が発生します。そのどちらかが無いモニターは受信設備として見なしません
とあるので、「NHKが映らないTV」は受信料徴収の対象にはならないだろう
ただ、androidなどのアプリでテレビ番組を見ようとしている人には気になるニュースがある
もしかしたら将来的にインターネットしか利用しなくてもNHKから受信料徴収される日が来るかもしれないのだ
去年6月にNHKが設置した有識者会議「受信料制度等検討委員会」の答申案では
▼すでに放送受信契約を結んでいる世帯に対しては、追加負担を求めないことが適当。
▼それ以外の世帯費用負担の性質としては、「NHKの事業の維持運営のための特殊な負担金である受信料として費用負担を求める考え方(受信料型)」があり、「放送の常時同時配信は、NHKが放送の世界で果たしている公共性を、インターネットを通じて発揮するためのサービス」と考えられるので、「受信料型」を目指すことに一定の合理性がある。
▼しかし、受信料型は制度検討に時間がかかると予想され、当面の暫定措置の検討が必要。具体的には「有料対価型」負担のほか、一定期間は費用負担を求めない運用も考えられる。
▼「受信料型」の場合は、PC等を所持・設置しているだけでは費用負担は求めない。常時同時配信を利用するための何らかのアクション、もしくは手続きをとった場合に費用負担者とする「ゆるやかな認証」とすることが適当。
要約すると
●テレビ放送と同じ内容とインターネットで同時配信する
●これに対する受信料を徴収するが、すでに地上波受信契約者には重複して求めない
●NHKの同時配信を視聴するには手続きが必要
●PCなどネット配信を受信出来る端末を所持しているだけでは受信料徴収はしない
といったところだ
つまりはNHKのネット配信が行われても、見たくない人は見ない選択が出来るし受信料の徴収もないということだ
だが、これはあくまで現在の状況
テレビ離れが進むなか、ネット配信がメインとなる時代がいずれ来るだろう
その時に、広告料で運営費を賄う民放はネット広告で対応するだろうが、NHKは受信料を国民から徴収する術がなくなってしまう
ではどうするか
ネット配信でもテレビと同じようにNHKを見る見ないにかかわらず、受信料徴収出来る方法を考えてくるに違いない
いずれ来る地上波での受信料の減少をネット配信で補おうとする意図が明らかに見て取れるのだ
先程のNHKの答申案はそれに向けた序章であるように思える
NHKへの不満が受信料支払い拒否を増加させる
NHKは放送法に基づく特殊法人であり総務省が所管する外郭団体である
「公共の福祉のために、あまねく日本全国で受信できるように豊かで、且つ良い放送番組による国内基幹放送を行う」
となっている
そのために企業広告は禁止され、国民の受信料で運営されることとなっている
対して、日本国民はNHKのやらせやプライバシー侵害などの報道に不信感を抱いていている人も少なくない
また職員の職員の平均年収が1,000万を超えているなど、大多数の企業より明らかに高収入となっており、果たして現在の受信料が本当に必適切なものなのか疑問を抱かざるを得ない
こうしたことに対し、改善の努力が見られないことから受信料支払い拒否する人々の気持ちはよく理解出来る
政府や放送法に守られ国民の受信料の上にあぐらをかいているように見えるNHK
あらゆる情報が手に入る現在、本当に公共性のある放送としてのNHKが必要なのかも議論に加えてもらいたいものだ
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