今年も徳島に暑い夏がやってきます
今年は8月12日から4日間
徳島市には合計100万人以上の人出となり、街は阿波おどり一色となります
国内最大級の伝統的イベントと言って過言ではないでしょう
しかし、この400年の伝統ある日本芸能「阿波踊り」に今年の始めから不穏な風が吹いていまいました
そして、今回の阿波おどりでは「総踊り」が中止に!
一体どういうことなのでしょうか?
「総踊り」とは
総踊りとは名の通り、全員で踊るということ
20年前から始まり、現在は振興協会16連総勢1,800名以上が息を合わせて踊る総踊り
阿波おどり最大の見せ場ですし、スケールの大きさに圧倒されることでしょう
総踊りは4日間、2部のフィナーレを飾ります
それは4つある有料演舞場
・藍場浜演舞場
・紺屋町演舞場
・市役所前演舞場
・南内町演舞場
のうち南内町演舞場で行われます
総踊り中止の理由は・・?
当然ながら2部では総踊りが行われるこの南内町演舞場が最も人気を集めることになります
昨年の有料4演舞場のチケット販売率は1、2部平均で84.4%。1部の90%に対し、2部は78.5%
つまり2部では南内町演舞場に人気が集中しすぎて他の有料演舞場に客を呼べないという事態になっているという事
そのため、総踊りのため一斉に連が南内町演舞場に集中することをさけて、それぞれの有料演舞場で有名連が躍り込みをして客を均一にする方がチケット販売率が総合的に上がるだろうという目論見
ただ、総踊りは阿波おどりにおいて最も迫力を感じることが出来る阿波おどりのクライマックスのようなもの
期待している人も多いでしょう
この総踊りで映画「眉山」のラストシーンを思い浮かべる人も多いかもしれません
阿波おどりの魅力が損なわれてしまわないか気になるところです
徳島新聞社と徳島観光協会の確執
昨年、徳島新聞社により阿波おどりの累積赤字が4億超と発表されました
しかもその要因として挙げられるのは徳島新聞によるチケット買い占め
その枚数は2万枚を超えます
その買い占め分の売上は公表されない為、もはや買っているかどうかも分かりません
阿波おどりの主催とされている公益社団法人徳島市観光協会は徳島地裁から破産手続き開始決定を受けました
徳島市観光協会はこの決定を不服として即時抗告
徳島市観光協会は徳島新聞社のチケット買い占めを不満に思っているでしょうから当然です
阿波おどり会館の管理者選定についても徳島新聞社を徳島地検に告訴しています
徳島市観光協会は全国の個人や企業から協力金約3億3000万円が寄せられ運営を継続出来ることとなり、今年の阿波おどりに意欲を見せていました
ですが、今年の阿波おどりには徳島市が立ち上げた実行委員会が主催
これに徳島新聞が協賛するという
徳島新聞社にとって理想の形となってしまいました
去年の阿波おどりの謝辞を伝えるのみの徳島観光協会のホームページが寂しく思えます
今後の阿波おどりの運営はどうなるのか
遠藤彰良徳島市長(左)に提案書を渡す徳島新聞社の米田豊彦社長
普及率全国一を誇る徳島新聞社
その権威は徳島において徳島新聞社が中心的存在であり徳島市政をも掌握しているようです
これは遠藤市長は徳島新聞グループのテレビ・ラジオ局である四国放送の出身であり、市長当選の背景には徳島新聞社が大きく関わっているとされているためです
徳島市観光協会を排除して阿波おどりの実質的支配権を手に入れた徳島新聞社が今後、阿波おどりをどのように運営していくか注意して見守りたいと思います
遠藤市長から一方的な「覚書」が有名連へ
AERAでは徳島市の遠藤市長より7月6日に「覚書」なるものが有名連へ送られたということです
<平成30年度「阿波おどり」出演等に関する覚書>
と銘打たれたその内容は
阿波おどり実行委員会(実質、徳島新聞社)と連との出演料等に関する契約書であり、
実行委員会の指示に従わない場合は勧告なしにこの契約を破棄する
連が実行委員会や第三者に損害を与えた場合には損害賠償を請求する
など
こういった「覚書」は阿波おどりの有史以来初めての事らしいのです
有名連あっての阿波おどりが双方の話し合いもなく、実行委員会の独断で全て決定されていくようです
有名連の踊り手たちは阿波おどり当日の5日間のために1年間準備してきています
実行委員会はそういった人達や見に来てくれる観光客の心を本当に理解しているのでしょうか
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