営業時間や休業についてセブンイレブン本部と店主との間での対立は良く耳にしますが、人員確保や売上の面でも厳しい状況にあるようです
齋藤敏雄さんが店主であったセブンイレブン東日本橋1丁目店では深夜勤務をしていた長男が自殺
妻と次男も店から離れ、1人残っていた齋藤敏雄さんも自殺によるものか死後数日して遺体で発見されました
その日は奇(く)しくも7月11日、セブンイレブンの日でした
今年3月末で閉店したセブンイレブン東日本橋1丁目店のオーナー齋藤敏雄さんが7月11日、遺体で発見されたそうです。
別居中の妻によると、死後数日が経過していたそうです。死因は不明とのこと。齋藤さんには心臓の病気がありました
齋藤さんの店から半径200m圏内には同店も含めて5つのセブンがあり、本人はドミナントの影響を主張していました。また、閉店の経緯をめぐりセブン本部と対立していました。
今年3月末で閉店したセブンイレブン東日本橋1丁目店のオーナー齋藤敏雄さんが7月11日、遺体で発見されたそうです。
別居中の妻によると、死後数日が経過していたそうです。死因は不明とのこと。齋藤さんには心臓の病気がありました(続)。https://t.co/F2MMcUrlr8
— 弁護士ドットコムニュース (@bengo4topics) July 12, 2019
ドミナントとは?
ドミナント戦略(ドミナントせんりゃく、strategic dominance)とは、チェーンストアが地域を絞って集中的に出店する経営戦略である。同一商圏内で市場占有率を向上させて独占状態を目指す経営手法で、ドミナント出店、エリア・ドミナンス戦略、ドミナンス、などと称する。
出店した地域での知名度を上げるとともに利用客からの信頼を高める
知名度を上げることで早期の黒字化を図る
流通効率を上げるとともに運営コストを下げる
地域特性を把握しやすくなり商品戦略、価格戦略、販促戦略などが立てやすくなる
本部は地域内の複数の店舗を効率的に管理できる
需要が多そうな地域へドミナントで出店して他のコンビニを排除しつつ複数の店舗を良く効率良く管理出来るとは言え明らかに異常な出店
半径200m圏内には同店も含めて5つのセブン
店主でなく私達利用客から見ても異常に見えます
「こんなに近くにコンビニばかりで大丈夫?」
そう思っている人は多いのではないでしょうか?
案の定、本部のメリットや収益とは関係なくコンビニ店主はドミナントによる店舗乱立で苦戦を強いられているようです
本部と戦っていた齋藤敏雄さんが遺体で発見されるまで
齋藤敏雄さんの店舗は10年ほど前のオープン頃は非常に繁盛していたようです
ですが、ドミナント戦略により急速に経営悪化
妻の齋藤政代さん(52)によると、同店は2010年のオープン後、徐々に売り上げを伸ばし、近隣のファミリーマートやローソンが撤退。1日の売上(日販)が100万円前後になることもあったという(セブンの平均日販は65万円ほど)。
しかし、店から100mほど離れたローソン跡地に別のセブンが出店、売上が激減した。その後も500m圏内に新しくセブンができ、2019年3月には200m圏内にまたセブンが増えた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190329-00009455-bengocom-soci
家族経営が多いコンビニですが、家族だけではもちろん24時間を賄えません
他にも従業員はいたようですが、近くに出来たコンビニとの従業員の取り合いとなり齋藤さんの家族は厳しい生活を強いられていたようです
そして店舗を手伝っていた長男は自殺
家族は厳しいコンビニ勤務を苦にしての自殺とみています
2014年9月には、深夜シフトに入っていた長男の栄治さん(当時19)が夜勤後に自宅で自殺した。
遺書や正確な労働時間は残っておらず、理由は定かではないが、政代さんは「店のために息子を失った」と後悔を口にする。
高校生の次男もシフトに入ることが多かったようです
日勤だけでなく夜勤も入るとなると高校生らしい生活は出来ていなかっただろうと思われます
家族のためにコンビニ経営を諦めようにも契約のために断念
長男の死のしわ寄せは、高校生だった次男にも来た。日勤だけでなく、夜勤に入ることもあったという。当然、授業のほとんどは寝て過ごした。
政代さんは、子どもを犠牲にするくらいならやめたいと、本部の経営相談員(OFC)に話したこともあったそうだ。しかし、違約金がかかると言われ、渋々続けることになったという。
売上的にも経営が厳しい状況の中、奥さんと次男からも離れられ1人で頑張っていた齋藤さんも体調を悪くしていったようです
消費税の滞納は、現在までにおよそ900万円。あくまで店の運営のためだというが、次男の大学の授業料にも手をつけざるを得なくなり、家族関係が悪化。2018年2月に別居することになった。
妻と次男は「もうコンビニはできない」と店の仕事からも手を引いた。2人の協力が得られなくなった敏雄さんは、独りで立て直しを目指していたようだが、勤務中に救急車で搬送されるなど体調は思わしくない。
そんな中、本部からの急な閉店の告知
本部では齋藤さんが書面にサインしたと語っていますが齋藤さんには覚えがないとのこと
齋藤さんの店舗は見捨てられたと考えるしかありません
そして、今年2月末にOFCから急に閉店を告げられたと主張している。3月1日には、店から直線距離で150mのところに別のセブンのオープンが決まっていた。
この後、閉店について本部と対立するも自殺をほのめかしていた齋藤敏雄さんは失踪
北海道で保護され東京に戻ったものの7月11日に遺体となって発見されることとなってしまいました
さらに拡大されるであろうセブンイレブン本部への非難
亡くなった齋藤さんは経営が悪化し家族を失っていく間、何度も本部に助けを求めていたようです
ですが、本部からは齋藤さんの店舗が救われるような提案や支援はなされませんでした
すべてに絶望した齋藤さんは自殺を図ったと考えざるをえません
セブンイレブンへの非難は今後さらに大きくなっていくものと思われます
齋藤さんが店主であったセブンイレブン東日本橋1丁目店のような状況の店舗は現在も、そしてこれからも同じような状況に陥っていくのでしょう
そして本部が変わらぬ対応を続けていくなら齋藤さんのような結果を招いてしまうかもしれません
コンビニチェーン本部によるコンビニ店主や従業員への柔軟で親身な対応が望まれます
ローソン店主「6年間で休み1日」うつ病患い解約求めるも本部は違約金払え
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