健康増進法の改正により受動喫煙を防止するため喫煙者には厳しい状況となった
2020年4月までの段階的な施行に先駆けて、行政機関では2019年7月に敷地内全面禁煙となっている
だが、役場でも人目の付かない場所で隠れて喫煙する人々はいるようだ
全面禁煙の役場内で副町長が喫煙、町長が謝罪
役場敷地内を全面禁煙にしている奈良県王寺町で、平岡秀隆副町長(65)ら喫煙する多くの職員が敷地内にある施設の一角でたばこを吸っていたことが明らかになった。敷地内を原則禁煙とするルールに違反しており、平井康之町長は「弁解の余地はなく、町民らに謝罪したい。今後は違反行為があれば処分を考える」と話している。
喫煙場所は、役場庁舎西隣の「町やわらぎ会館」南西角の非常階段の下。一般の人は入らない場所で、生け垣があるため外部からも見えない。階段には、コーヒーの缶や吸い殻がいっぱい詰まった黒いビニール袋が置かれていた。
見つからないよう隠れて喫煙【闇喫煙所】とは
全面禁煙となった市役所や役場でも、隔離された喫煙所があればそこで喫煙出来る
だが、各行政機関が健康増進を推し進める中、喫煙所を設置して職員自ら喫煙するわけにもいかないのだろう
喫煙所が設置されない市役所や役場で喫煙者がタバコを我慢出来なくなったら、施設外に出るしかない
勤務中などではそうもいかないので施設内の人目に付かない場所を【闇喫煙所】として利用しているわけだ
缶コーヒーの空き缶を灰皿として利用、溜まった吸い殻はゴミ袋に入れている
このような状態では衛生上良くないし、発覚するのも時間の問題ではあっただろう
なぜ携帯灰皿を持参しないのか
喫煙者を擁護するわけではないが、喫煙者が煙たがられるのもこういった行為のせいとも思える
改正健康増進法により喫煙出来ない場所とは?
改正健康増進法により2020年4月までに人の出入りがある場所では原則屋内禁煙となる
2019年7月には児童福祉施設や行政機関、つまり市役所や役場の施設内ではすでに施設内全面禁煙となっていた
設置出来る屋外喫煙所については以下の条件がある
【条件】
1.喫煙できる場所を区画をしていること
2.法令により指定された標識の掲示
3.施設利用者が通常立ち入らない場所に設置すること
- 等
一般な喫煙所は以下のようなものと考えられる
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ただ、条件を十分に満たすには屋外であっても下のように閉鎖された喫煙室を用意する必要があるだろう
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飲食店については2020年4月までに原則屋内禁煙となる
これは客席はもとより従業員が業務するスペースであっても適用される
厨房、カウンター、事務所など従業員が働く場所でも喫煙室でなければ喫煙出来ない
喫煙室の条件は以下のとおり
【条件】
1.出入口の風速を毎秒0.2m以上確保
2.たばこの煙が漏れないように壁・天井等によって区画
3.たばこの煙を屋外に排気
- 等
先程のように閉鎖された空間でなければならない上、タバコの煙は屋外に排出されなければならない
小規模の飲食店についてはこれまで通りで問題ない
経過措置とは新しく法律が改正されるまでのこと
健康増進法が改正され、小規模の飲食店も喫煙室が義務化されれば、そこ以外での喫煙は禁止となる
主に食事を提供しないバーやスナックなどもこれまで通りの喫煙が可能だ
ただし、たばこの販売許可を得てたばこの対面販売を行う飲食店であることなどが条件となっている
オフィス・商業施設・宿泊施設なども2020年4月までに原則屋内禁煙としなければならない
こちらも喫煙室を設けることで、そこでの喫煙が可能となる
商業施設とはスーパーやショッピングセンター、様々な販売店、遊園地、パチンコ店など
パチンコ台に設置されている灰皿も2020年4月までには撤去されることだろう
喫煙室については先程書いたとおり、閉鎖された空間でなければならない上、タバコの煙は屋外に排出されなければならない
それ以外の場所では屋内禁煙なので、従業員であっても厨房、事務室、更衣室、廊下、階段などでの喫煙は禁止
施設内禁煙ではないので屋外に出れば喫煙は可能だ
ホテル、旅館などの宿泊施設の客室に限っては改正健康増進法の適用外のため喫煙が可能となっている
違反が発覚した場合は都道府県知事から改善命令が下される
それでも改善が認められない場合は罰則が与えられることとなる
禁煙場所で喫煙した個人に30万円以下、禁煙場所に灰皿などの喫煙器具や設備を設けるなどした施設管理者に50万円以下の過料を科す。
自分の職場がどの部類に入り、喫煙室設置などの対処が必要かどうか分からない場合は以下のコールセンターで問い合わせる事が出来る
受動喫煙対策に係るコールセンター
電話番号 03-5539-0303(受付時間9:30~18:15(土日・祝日は除く))
喫煙者はいよいよ禁煙への覚悟を決める時か
2020年から施行される改正健康増進法は喫煙者にとっては死活問題だ
職場が喫煙室を設置しない限り勤務時間中は喫煙出来ないと考えたほうが良い
特にオフィス街などでは休憩時間のお昼から外に出てタバコを吸っている人を見かけることが多くなるのではないだろうか
休憩時間まで我慢できないといった人々は【闇喫煙所】を作り出し、見つからないように喫煙と続けるだろうか
まるで先生に見つからないよう隠れてトイレでタバコを吸う不良学生のようだ
今後、禁煙エリアは拡大していくだろう
タバコの値上がりも相まって、ますます喫煙者の肩身は狭くなってゆく
頑固な喫煙者もいよいよ禁煙を決断する時が来たのかもしれない
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