第二次世界大戦時の賠償問題について、ようやく正しい形での訴訟が韓国で行われることになったようだ
韓国人の元徴用工の強制連行、強制労働については今年10月に韓国の大法院にて日本企業に賠償を求める判決が下されている
韓国政府も「司法の判断を尊重する」としているが、これまでのところ具体的な対策はとられていない
一方、日本政府は賠償問題について日韓基本条約にて解決済みとの姿勢を貫いており、今のところ韓国の出方を見ている状態だ
そんな中、韓国人の元徴用工とその遺族が韓国政府を相手に賠償を要求する訴訟を起こすとみられている
日韓間の賠償問題でのあるべき姿が今、始まろうとしている
第二次大戦中に強制労働をさせられたと主張する韓国人らおよそ1,100人が、日本企業ではなく、 韓国政府を相手取り、総額110億円の補償を求める訴訟を起こすことがわかった。
日本企業で強制労働させられたと主張する韓国人と遺族あわせておよそ1,100人は、 1965年の日韓請求権協定で、3億ドルの無償資金援助を日本から受け取った韓国政府が補償するべきだと主張し。1人あたりおよそ1,00万円、総額110億円の支払いを韓国政府に求めるとしている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181219-00010003-houdoukvq-kr
彼らの主張である
1965年の日韓請求権協定で、3億ドルの無償資金援助を日本から受け取った韓国政府が補償するべきだ
とはこれまで日本政府が主張してきた通り
1965年当時、日本政府は個人に対して賠償を行うと主張していたが韓国政府の要求に応じて一括して支援金を支払っていた
この時点で日韓間での賠償問題を将来に渡って問わないこととなっている
無償資金と有償資金、合わせて8億ドルである
これは当時の韓国の予算の2倍超であった
単純に比べられるものではないが、現在の日本の国家予算が100兆ほどであることから、この金額が当時どれだけ莫大なものであるか想像出来るだろう
日韓政府は「個人請求権は消滅していない」という認識は共通している
ただ、韓国政府はこの日韓基本条約での支援金を自国の経済成長に使い切り、賠償については日韓基本条約の根幹である日韓請求権協定を無視して「大日本帝国に虐げられた韓国人には日本政府が賠償すべきである」との主張を続けているのだ
大法院での判決も朴槿恵大統領就任時には比較的良好な日韓関係への配慮からその判決が引き伸ばされていたが、文在寅大統領に変わってから急速に今回の判決に至っていることから政府が関与していると見ることが出来る
また、韓国人との交流掲示板を見ると日韓基本条約をあまりに軽視している発言を見ることがある
韓国での歴史教育の中では「日帝に苦しめられた韓国」が前提であって、戦時中の正しい日韓関係を教えられていないようだ
国家間の約束事である日韓基本条約についてもその条文がどこまで歪められているのか分からない
そんな中、韓国人による韓国政府への賠償訴訟は一部の韓国人の歴史認識の大きな進歩と言えるだろう
日本では共産党委員長の志位和夫が「個人請求権は消滅していない」認識を根拠に大法院の判決を支持するコメントを出しているが、今回の韓国人達の日韓基本条約についての理解力をぜひ学んで欲しい
韓国人による韓国政府への賠償訴訟は法廷で正しく行われるかどうかさえ心配するところだが、判決の行方を見守っていきたいと思う
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