障害者の就労支援を行うゼネラルパートナーズ
3月6日に「障害のカミングアウト」に関するアンケート調査の結果を発表
調査は発達障害者92人を対象にインターネット上で実施された。回答者のうち「高機能自閉症・アスペルガー症候群」の人が56%で1番多く、次いで「注意欠陥/多動性障がい(ADHD)」という人が25%だった。
もくじ
アスペルガー症候群や多動性障がいの特徴
LITALICO発達ナビによると、アスペルガー症候群にみられる10個の特徴として
1. 明確な指示がないと動けない
2. 場の空気を読むことができない、空気に沿った対応ができない
3. 冗談が通じず、会話の行間や間を読むことができない
4. 曖昧なことを理解できない
5. 好きなことは永遠とやり続けてしまう、話し続けてしまう
6. スケジュール管理ができない
7. 自分が興味のないことは頑なに手を出そうとしない
8. 急な変更にうまく対応できず、だまされやすい
9. 名前を呼ばれないと自分だと気が付かない
10. 相手の気持ちをおもんぱかれない、人を傷つけることを平気で言う
を挙げている
その他、付随する症状もあるが一般的には他の人のコミュニケーションが取れない「変わった人」とみられることになる
ADHDについては、主に不注意、多動性、衝動性として
1.貧乏ゆすりなど、目的のない動き
2.落ち着かない感じ
3..思ったことをすぐに口にしてしまう
4.衝動買いをしてしまう
5.仕事などでケアレスミスをする
6.忘れ物、なくし物が多い
7.時間管理が苦手
8.仕事や作業を順序だてて行うことが苦手
といった症状がみられる
8割が社会人になってから発達障害と診断
「学生の頃は気の合う友人とだけ付き合うことができます。しかし社会人になると会社の中でルールに則って仕事をしなければなりません。そこで問題が生じ、病院に行って判明するということが多いようです。周囲とコミュニケーションが取れない、空気が読めないことで仕事を振ってもらえなくなったり、冷たくされることがあるようです」
ゼネラルパートナーズ担当者
仲良くなった子供同士なら、ちょっとした意見の食い違いや言い方でけんかしても仲直りすることも出来たでしょう
また、障害が学校や友人に与える影響も少ないかもしれません
ですが、社会に出ると様々な年齢や生活環境の人と接したり上下関係、仕事のミスの重大さが学生の頃とは違います
そういった環境下で初めて自身が気付いたり、他人からの指摘などで発達障害の診断を受けて判明するのでしょう
職場に発達障害であることを伝えている人は3割のみ
“発達障害であることをオープンにして働きたいと思いますか”という質問に対して「とても思う」(63%)、「まあまあ思う」(25%)と答えた人は合計で88%に上った。しかし実際に障害のことを伝えて働いている人は33%に留まっている
発達障害者自身はカミングアウトして、自身の事を理解してもらった上で働きたいと望んでいるものの、実際には3割程度となっている
発達障害者は様々な症状があり、どんなことが適切に対応出来ないのかそれ以外の人間には理解しにくい
たとえ、発達障害者がカミングアウトしてきても職場でどう対処すれば良いか戸惑うのは当然だろう
逆に周りからそういった目でみられる怖さもある
「同僚や上司が発達障害について知っていることが大切です。相談しやすい雰囲気づくりをしてほしい。本人がカミングアウトできれば、周囲もその人の特性を理解して付き合い方を工夫することができます」
担当者はこう語るが、難しいのが現状だろう
通常の職場なら、障害を持っているなら障害者雇用枠での就職をと考えるのは一般的かもしれない
精神的な障害については「障害者だから理解して対応して欲しい」というのも簡単ではない話では
発達障害、本人には自覚がないことも
難しいのはもちろんだが、発達障害の自覚があるなら周囲の理解の上で働く事が理想的だ
そうでないと職場の周りの人々は、発達障害者の言動や行動に戸惑うばかりだからだ
周知の上なら対応も取りやすいかもしれない
そういったカミングアウトしていない人や本人に自覚のない人に対しては、周りの人間はそれらの人に対して言動や行動に注意しながら対応していくしかない
結果、「避ける」「関わらないようにする」といった事になり、さらに状況が悪くなる
「あの人変わってるから」
「ちょっとおかしいんじゃない?」
そんな噂が職場環境をより悪くする
しいては、その職場にいられなくなるといった状況も
もし、そう言われている人がいたら一度診断を受けてみて欲しい
「自分はまとも、周りがおかしい」と思っている人ほど発達障害は疑わしい
発達障害者とその周りの人達、それぞれが発達障害を理解してお互いが歩み寄らなければともに気持ちよく働くことは難しいだろう
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