セブンイレブン「正月はお休み」オーナーらが労働条件の改善求め、100店舗以上で実施か

企業・経済

時短営業やドミナント戦略などで本部と対立を深めている店舗オーナーらが、来年の正月に休業する方針を発表した

本部への抵抗を示すため、実施店舗は100店舗を目指しているという

セブン-イレブンの一部のオーナーらが会見を開き、労働環境が改善されない場合、来年の元日に約100店舗で休業する方針だと発表しました。

セブン-イレブン東大阪南上小阪店・松本実敏オーナー:「今度、お正月、元旦のお休みを私は実行しようと思っています」
セブン-イレブンのオーナーらでつくる労働組合は、労働環境の改善が進まない場合には来年の元日に有志のオーナーの店舗で一斉休業すると表明しました。休業する店の数は100店舗を目指すということです。店の営業時間をオーナーが決められるようにすることなどを今後、セブン-イレブン本部に改めて要求する方針です。コンビニオーナーの労働時間を巡っては、経済産業省の調査で「週一日以下しか休めない」と答えた人が85%に上っています。

セブン店主が改善求め 元日ストで100店舗休業も(19/11/12)

365日休まず勤務しているオーナーやその家族も多いだろう

正月に休みとするセブンイレブン店鋪のオーナーは100店鋪以上になるのではないだろうか

 

求人しても従業員が来ない!時短求める声

現在、サービス業やその他の業種でも求人担当者がの頭を悩ませているのは「人が来ない」ということだろう

何週間も求人広告を掲載するものの、電話すらかからないし問い合わせがあったとしても希望に添わない高齢者ばかり

ようやく面接までこぎつけたとしても、理想的な従業員とは年齢や条件がかけ離れているものの選ぶ余裕もないためやむなく採用

そういった状況が続いているのではないだろうか

コンビニでは家族ぐるみでの経営が多いものの、休みもなく心身ともに疲労が増していく状況では客の少ない時間帯に店を閉めるといった選択を余儀なくされる店舗も少なくない

24時間営業を原則とする本部と対立するのも仕方のないことだろう

現在、セブンイレブンだけでも国内に2万店舗以上存在する

セブンイレブン以外の店舗も合わせれば、2018年度では6万店舗に迫る現状だ

従業員不足は店舗数の増加が自らの首を絞めていると言っても過言ではないだろう

 

順調な売上がある日突然減少、従業員不足も!ドミナント戦略

今年、7月11日

奇しくもセブンイレブンの日に一人のセブンイレブンオーナーの遺体が発見された

遺体で発見されたのはセブンイレブン東日本橋1丁目店のオーナー齋藤敏雄さん

死因は公表されていない

本部と戦っていた齋藤敏雄さんは一度失踪していたことや家族からの協力が得られなくなったことなどから自殺ではないかと見られている

それらの理由となったのがセブンイレブン本部のドミナント戦略であった

ドミナントとは同系列の店が近隣に立ち並ぶことにより地域の地名度をあげようとするもの

当然、セブンイレブン同士での競合は激しくなる

さらに他系列のコンビニもあり、結果齋藤敏雄さんの店では半径200mの範囲にセブンイレブン5店舗と他のコンビニ1店舗という狭い範囲で客を奪いあうという状況が発生した

順調だった売上げが減少することもさることながら、コンビニで働こうとする求人層も取り合いとなり齋藤敏雄さんのお店は家族で休みなく働くことを強いられ、当時深夜勤務をしていた長男は自殺

齋藤敏雄さんの妻や高校生の次男も経営から手を引いた

一人で立て直しを目指していた齋藤敏雄さんだったが、体調不良の後本部から突然の契約解除

絶望した齋藤敏雄さんは不当な契約解除の取り消し求めて本部を対立していたが失踪などの後、遺体となって発見された

 

セブンイレブンが提言する「あらゆる支援」とは?

セブンイレブンのホームページではフランチャイズシステムについて以下のように述べている

セブン-イレブンでは基本的に、本部は加盟店さまの経営に関するあらゆる支援を行い、加盟店さまは店舗経営や販売に専念していただけるよう、あらかじめ役割分担を明確にしています。

だが、先に述べた従業員不足やドミナントによる経営悪化でも本部から解決策を得られないような状況で店舗経営や販売に専念出来るものだろうか

このような状況に陥ったのはセブンイレブンを始めとするコンビニ本部の過剰な出店攻勢のためではないだろうか

であれば、その責任を負いオーナーらが健全にコンビニ経営を出来るよう柔軟に対応することも本部の努めと思われる

コンビニオーナーを個人事業主と言って見放すならば、初めから「あらゆる支援」などと理想的な言葉を並べるべきではない

 

コンビニ業界での過酷な現状を耳にすることが多くなった今、24時間営業にこだわるコンビニ本部は逆にイメージを損なっていることに早く気づいて欲しいものだ

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