北朝鮮への支援や南北統一に尽力してきた韓国文大統領ですが、とうとうその北朝鮮からも韓国不要論が飛び出しました
北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国担当局長が27日、「朝米対話の当事者は、私たち(北朝鮮)と米国であり、南朝鮮当局が口出しする問題では全くない」と述べた。そして、「米国に連絡することがあれば、すでに稼動している連絡ルートを利用すればいいこと」であり、「交渉をしても朝米が直接対座することなので、南朝鮮当局を通じることは絶対にないだろう」と強調した。
http://www.donga.com/jp/article/all/20190628/1774102/1/北朝鮮外務省局長、「朝米交渉に韓国は介入するな」
北朝鮮、金正恩書記長は経済制裁解除を求めて米国トランプ大統領とこれまで2回の首脳会談を行ってきました
第1回目の首脳会談では史上初ということもあり注目を集め、その合意に期待が寄せられるも具体的な進展は見られませんでした
1.平和と繁栄に向けた米国と朝鮮民主主義人民共和国の国民の願望に従い、両国は新たな関係の構築にコミットする
2.米朝両国は朝鮮半島での永続的かつ安定した平和体制の構築に向けて共同で取り組む
3.2018年4月27日の板門店宣言をあらためて確認し、北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化向けて努力することにコミットする
4.米国と北朝鮮はPOW(戦争捕虜)とMIA(行方不明米兵)の遺骨収集にコミットする。これらには既に身元が判明した分の即時本国送還を含む
ベトナムの首都ハノイで行われた2回目の首脳会談は米国からの非核化の要望に北朝鮮側が満足のいく回答を出せず決裂
事前交渉を担った金革哲(キム・ヒョクチョル、Kim Hyok Chol)国務委員会対米特別代表を3月に処刑したと韓国紙では報道されています
これらの首脳会談では韓国の文大統領が水面下で関わっていたともの思われますが、金正恩書記長は韓国の仲介に効果なしと判断したのでしょう
米朝首脳会談は今後も行う必要があるとの認識も、韓国は不要ということです
文大統領、存在感を表すためか南北間での現状を偽って発言
また文在寅大統領の南北関係でのパフォーマンスの嘘も露呈されてしまいました
文大統領は26日、聯合ニュースおよび世界6大ニュース通信社との合同書面インタビューでハノイ会談後も南北間での対話を継続中とアピール
北朝鮮の非核化や首脳会談の実現に向けて協力を続けていると語っていました
文大統領は「ハノイ会談を通じて、すでに互いの立場を理解した状態で行われている水面下の対話という点に注目する必要がある」とし、「南北間にも多様なチャンネルで対話を継続するための協議が行われている」と強調した。
文大統領、「第3回朝米首脳会談に向けた対話が行われている」聯合・世界6大通信社との書面インタビュー 「朝鮮半島平和プロセスの機は熟した」 「南北間でも様々なチャンネルで対話が行われている」 「非核化とは、寧辺核施設の全部が完全に廃棄されること」
しかし、その翌日にその報道内容を否定するように発言
「南朝鮮当局者が今、南北間にも何か多様な交流と水面下の接触があるように宣伝しているが、そんなものは一つもない」と述べた。文大統領が前日、国内外の通信社との書面インタビューで、「南北間にも多様なルートで対話継続に向けた話がなされている」と強調したことを否定したのだ。
文大統領は北朝鮮へ様々な手段で援助や諸外国に向けて経済制裁を訴えかけてきた立場も面目も丸つぶれということになります
また6月13日にノルウェー訪問中の文大統領が記者から6月に南北首脳会談が行われる可能性を問われた際には「不可能ではない」と応えていました
文大統領は、アーナ・ソールベルグ首相と首脳会談を行った後に開かれた共同記者会見で、「南北がとても短い期間の連絡・協議で南北首脳会談を行った経験があるため、物理的に不可能ではない」と述べた。
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ですが、北朝鮮から南北間での交流や接触は何一つないと言われている状況下では南北首脳会談などほぼ不可能であったと思われます
嘘ではないが不誠実な回答と言わざるを得ないと考えます
韓国を捨て中国やロシアへ協力を模索
金正恩書記長は今月20日に中国の習近平主席と会談を行いました
北朝鮮にとって最大の貿易相手の中国に対し経済制裁の一部解除やそれに見合う条件について話し合いがあったと見られています
また4月25日にはロシアのプーチン大統領との会談も行っています
ハノイでの米朝首脳会談の決裂以降、金正恩書記長は韓国の力不足を痛感し近隣の大国へ協力者を求めていたのでしょう
そして今回の韓国不要論に至ったという訳です
経済、外交で非難浴びる文大統領、支持率がさらに低下も
国内経済が不安定な中、諸外国との外交でも存在感を発揮出来ない文大統領
韓国紙でもその政策に対する疑問や非難の声は多く上がっています
唯一国民の支持を得られていた南北統一に向けた北朝鮮への援助や助力も必要なしとされては、もはや何も残らないと言っても良いでしょう
不支持率が支持率を上回っている文大統領ですが、今後の支持率には大きな変動がありそうです
文大統領はG20開催中、中国やインドネシア、ロシア、カナダ、アルゼンチンやオランダ、インドなど7カ国の首脳と会談を予定しています
G20閉会後には米国トランプ大統領が訪韓して会談を行うとしています
これまでの外交では北朝鮮の制裁緩和は外せない議題の一つとして活動してきた文大統領
「北朝鮮の使い走り」「金正恩の報道官」などと言われてきましたが、今回の北朝鮮外務省局長の発言を受けてどのような変化を見せるのでしょうか
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