佐賀県職員、残業100時間超で自殺「公務員は残業のない安定した仕事」ではない

事件・事故

昔から公務員は残業もなく安定した給料がもらえて、退職後の退職金も結構な金額がもらえると言われてきた

一般企業に務めるより苦労がなく、生活が安定して老後も安心というイメージを持つ人も多いだろう

 

そのためか親が子に就いてもらいたい職業ではダントツで公務員が上位となっている

親が子供に就かせたい職業、1位は?
クラレは6月28日、小学生の入学時と卒業時の夢の変化に関する調査結果を発表した。

そんな「理想の職業」である公務員に対する幻想は打ち砕かれようとしている

 

自殺で亡くなった2人の佐賀県職員に対して地方公務員災害補償基金はこれを長時間労働などによる精神疾患が原因と認めた

2人のうち一人は時間外労働が月133時間だったという

 佐賀県職員2人が相次いで自殺し、地方公務員災害補償基金が、長時間労働などによる精神疾患が原因と認めていたことが14日、分かった。

県は、損害賠償計約9千万円を遺族に支払う方針。

県人事課によると、職員は30代だった男性副主査と、50代だった男性係長。所属部署は別という。

副主査は2012年、自宅で自殺。本庁で事務を担当し、亡くなる約1カ月前の時間外勤務時間は月133時間だった。同基金は16年、業務による強い精神的・肉体的負荷が精神疾患とその後の自殺につながったと認めた。初めての本庁勤務で慣れない業務が多く、長時間労働につながったと考えられるという。

係長は13年、自宅で自殺した。本庁で事務に携わり、亡くなる約1カ月前の時間外勤務時間は月97時間だった。職場の組織管理の面でも負担がかかっており、精神疾患を発症。同基金は17年、自殺との因果関係があると認めた。

職員が相次ぎ自殺 佐賀県賠償へ - ライブドアニュース
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主査とは職場でどのような位置付けなのだろうか

おおむね係長級のスタッフ職の職名として一般的に使用されているが、課長補佐級である場合(多くの地方公共団体では主幹とよんでいる職に相当する)や係長級より下層に位置づけられる職名である場合もある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/主査

副主査とあるので、一般企業であれば係長の下の役職である「主任」クラスになるだろうか

ブログ主も「主任」役職の経験があるがヒラの従業員と仕事量は何ら変わりがない上にヒラ従業員の管理や指導を求められる

役職手当も微々たるもので「割の合わない立場」であったと思う

県職員としての仕事内容は分からないが上司と部下との間で板挟みになることもあっただろうし、そういったことで発生した問題を補うために長時間労働の必要があったのかもしれない

 

もう一人の亡くなった「係長」も

職場の組織管理の面でも負担がかかっており

とされていて県庁内でも中間管理職という立場の厳しさが伺える

 

亡くなった2人は「長時間労働などによる精神疾患が原因」とされているが、本当に自殺する必要があっただろうか

 

ネットの掲示板では自殺に対して疑問を呈する声も聞かれる

底辺からみたら幸せな待遇なのにな
自分らの立ち位置が如何に恵まれてるか
少しは派遣や非正規の生活見て判断したらいい。

いつも思うんだけど、自殺するぐらいなら辞めればいいのにな

甘えだわ
うちの商店街のラーメン屋の親父なんか元旦以外は毎日働いてる

いまはどこも公務員は厳しいからねえ 
辞めて民間行けばいいのに

 

だが、自殺をする人にはその人にしか分からない事情があり、うつ状態に陥った末に「自殺しかない」と考えるようになる

人が自殺に至るまでにはプロセスがあり、ある日突然、うつ病を発症するわけではありませんし、うつ病を発症したすべての人が自殺するわけでもありません。何らかの出来事(ライフイベント)をきっかけにうつ状態になった人は、「トンネル・ビジョン」と呼ばれる心の視野狭さくが起こっています。

その状態が数カ月も続いていくと、さらに視野が狭くなり、「私はもう死ぬしかない」という気持ちに追い込まれて、自殺のプロセスが進行していく。第三者が客観的に見れば、その人が抱えている問題を解決する方法は必ずあるはずなのですが、本人にはほかの選択肢が見えなくなってしまうんですね。

医師が語る 自殺する人と、踏みとどまる人の違い 自殺について考える(上) - 日本経済新聞
3月は例年、月別自殺者数が最も多くなることから、厚生労働省は「自殺対策強化月間」と定めている。3月に自殺者が増えるのはなぜか。人はどんなときに自殺を考えるのか。身近な人が「死にたい」と言葉にしたとき、私たちはどのように対応すればいいのか。日本自殺予防学会理事長で、帝京大学医学部附属溝口病院精神神経科教授の張賢徳さんにお...

そういったうつ状態から助け出すためには、周囲の人間が本人の気持ちを理解してあげられる環境が必要なのだろうが、本人が悩みを抱え込んだまま自殺に至るケースも多いだろう

 

県は再発防止策として、時間外勤務が月80時間を超えた職員の所属長面談や、業務配分の見直しに取り組んでいるという。

長時間労働だけが自殺の原因ではないだろうし、はたして所属長との面談で部下が「率直な意見」を言えるだろうか

その所属長がストレスの原因となっている場合も多いのではないか

職場の従業員が悩みを気軽に共有出来る環境作りが理想なのだろうが、難しい面も多いだろう

 

ブログ主としては、やはり「自殺」を認める気持ちにはなれない

仕事の悩みやお金の問題など自殺には様々な理由があるだろうが、本人が自殺した後で残された周囲の人は悲しみや苦しみを代わりに背負うことになっているかもしれない

「自殺」しか人生の選択肢がないと諦めてしまう前に、踏みとどまる方法はないものだろうか

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