先月起きた韓国軍駆逐艦による海上自衛隊P-1哨戒機に対するレーダー照射問題で日韓間での論戦が高まってきている
当初、日本EEZ内で北朝鮮籍漁船と接触する韓国軍駆逐艦に対して哨戒任務を行っていた海上自衛隊のP-1哨戒機に駆逐艦が火器管制レーダーを照射したかどうかが争点であった
日韓はその後実務協議を行ったが、火器管制レーダー照射を認めない韓国に対してYoutubeに当時の映像と音声を証拠として13分ほどの動画を防衛省Youtubeアカウントに投稿した
韓国国防省はこれに対し逆に救助活動中の韓国軍駆逐艦を哨戒機が低空飛行で威嚇的行為を行ったとして反論動画を制作し、韓国国防省Youtubeアカウントに掲載
4分半ほどの動画だが、韓国側独自の映像は10秒ほどだった
現在、日本防衛省の証拠動画は日本語、英語、韓国語
これに対し、韓国国防省の反論動画は韓国語、英語のほか日本語、中国語、フランス語、スペイン語、ロシア語、アラビア語で公開されている
両国ともに国際的な賛同を得たい意図がある
当初の争点である「レーダー照射」については韓国国防省や韓国内のネットで「証拠がなく認められない」としている
日韓交流掲示板などでは「火器管制レーダー照射などなかったから証拠を出せるはずがない」という書き込みも
日本側ではレーダー照射の証拠について周波数を開示することは海上自衛隊の情報解析能力を公にすることになるとして見送ってきた
しかし動画公開などの論戦の攻防や世論を受けて自民党内部からも「レーダー照射の証拠」の開示要請をする声が大きくなってきたようだ
自民党は7日、韓国駆逐艦が海上自衛隊のP1哨戒機に火器管制レーダーを照射した問題を受け、安全保障調査会と国防部会の合同会議を開いた。出席議員からはレーダー照射の明確な証拠を示し、韓国側に謝罪や責任者の処分を求めるべきだとの意見が相次いだ。
小野寺五典・安保調査会長は「この問題を見過ごせば自衛隊員の政治不信につながる。政府は『韓国側と協議する』というが、協議ではなく抗議だという強い姿勢で臨んでほしい」と訴えた。レーダー照射「政府は証拠開示を」 自民合同会議自民党は7日、韓国駆逐艦が海上自衛隊のP1哨戒機に火器管制レーダーを照射した問題を受け、安全保障調査会と国防部会の合同会議を開いた。出席議員からはレーダー照…
与党内でも韓国に対してこれ以上の話し合いに意味を見い出せないと感じる議員が増えているようだ
徴用工裁判での判決についても以下のように韓国政府による国民感情のみを重要視した無法が行われている
韓国政府は強制徴用被害者賠償問題をめぐり、韓日請求権協定に規定された仲裁委員会に回付して日本と協議する方案を検討しないことで方向を決めた。関連事情に詳しい外交消息筋は6日、「李洛淵(イ・ナギョン)首相が、昨年末、外交元老まで迎えて会議を開き、対応を協議した」とし「この席で仲裁委がさまざまな案の一つとして言及されたが、結果的に適切ではないとの話が出た」と話した。
日本の望む強制徴用韓日仲裁委…韓国政府会議で「不適切」手順中央日報 - 韓国の最新ニュースを日本語でサービスします
仲裁委員会とは日韓請求権協定で両国間で解決しない問題が起きた際に第三国などで組織される立会人のようなものだ
日本はそういった第三者的な立会人を交えて話し合いましょうと提案していた
韓国政府はこうした第三者も交えた話し合いは認めないと言っているのだ
理由としては以下のように伝えられている
強制徴用賠償は国際社会の普遍的認識である戦争犯罪処罰および人権保護とも関連しているため、韓日請求権問題に限定するよりは普遍的人権と倫理の問題からアプローチするほうがさらに望ましいという判断に従ったものと分析される。ともすると韓国大法院(最高裁)の判決が適切だったかどうかについて日本政府と協議するように映ってしまうのも負担だ。
つまりは裁判で決まったことだから今更話し合いなど面倒なのでしたくないというのが本音ということだ
馬鹿げているとしか言いようがない
結局のところ韓国政府は「協議」を求めてくるが
最終的に日本が謝罪・賠償する形でなければ認めない
あくまで日本は「戦犯国」であり、それに対して韓国が「謝罪」などあり得ないということなのだろう
慰安婦問題で日韓合意などで日本に歩み寄りを見せていた朴槿恵前大統領を排除して反日感情を高め政権を維持してきた文在寅大統領及び青瓦台は日本を追い詰めることでしか世論の支持を得られない
それがこの数年でより確固たるものになってきたことが、自民党内でも広まりつつあるのだろう
それゆえ「協議」ではなく「抗議」をと声を上げることとなっている
レーダー照射の証拠開示はこの問題を韓国の謝罪で終結出来るだろうか
日本側はレーダー照射の証拠としてその周波数を出すことには躊躇している
そのため、現在は火器管制レーダーが使用された証拠としてその波形を開示することが検討されている
火器管制レーダーが使用されていればその強力な電波と持続性が波形で明らかになる
これを日本側が提示したとして韓国側があっさりと火器管制レーダーの使用を認め謝罪するかどうかは疑問が残る
周波数を明示しなければ証拠にならないと言い出すのではないだろうか
また、海上自衛隊哨戒機の威嚇的低空飛行により、危険を感じ照射してしまったため、まず先に日本側に非があるという主張をするのではないだろうか
これまでの日韓間の経緯から日本側の理想的な着地点が想像しがたい
「今回の件は韓国が全面的に間違っていました。申し訳ありません」などと誰が想像出来るだろうか
韓国国防省の反論動画内ではこのように語られている
「万一、日本側が主張する火器管制レーダーの証拠資料(電磁波情報)があるとすれば、両国間の実務協議で提示すればいいことです。」
とんでもない話だ
火器管制レーダーの証拠が開示されたなら、韓国国防省はまず謝罪だ
今回の問題の最大の争点であるはずだ
「提示すればいいことです」などという簡単な話ではない
「日本は、この事案を政治的に利用せずに、実務協議を通じた事実確認の手続きに入るべきです。」
このように韓国では何故か日韓間での実務協議にこだわっている
協議に意味を見い出せず証拠映像を公開した日本政府に対して、同じように反論動画で対抗しているにもかかわらずだ
実は日韓間で話し合いの内に終わらせたい「何か」があるのだろうか
しかしながら、与党内部では様々な問題に対して韓国との話し合いが無意味であることを理解し公言し始めている
政府は自民党内の議員の声を無視することは難しいだろう
もちろん火器管制レーダーの証拠を公開を望む声は世論の中でも大きいはずだ
政府ははたして火器管制レーダーの証拠を二国間実務協議のみで開示することがあるだろうか
それとも海外を含めた世論に対して発信するのか
日本政府はどちらにメリットがあると判断するのか注目したいと思う
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