玉城デニー知事が初登庁後、初めて触れた普天間飛行場の問題についての発言には違和感を感じるのだが、いかがだろうか
沖縄県宜野湾（ぎのわん）市の米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対して知事選に当選した玉城（たまき）デニー氏は４日、県庁に初登庁後、記者会見し、普天間飛行場について「私たちが移設場所をどこにしてと言明、限定する必要はない」と述べた。
普天間飛行場は住民の生活圏に隣接しており、騒音やオスプレイからの落下物や墜落など住民の不安もあり移転が望まれている
それは政府も同じ考えであり、現在のところ辺野古移設がもっとも最適とされている
普天間問題及び辺野古への移設を唱え、玉城デニー氏は沖縄県内での米軍基地建設自体を反対して知事に当選したといっても良い
だが知事になってからのこの発言はおかしくないだろうか
もくじ
玉城デニー知事「基地移設先について口出し出来ない」
記者会見では「辺野古新基地建設の阻止に向けて全身全霊で取り組む」とし、日米両政府との協議を求める考えを改めて表明した。ただ、普天間飛行場の移設先を問われ、「米海兵隊の運用は、一義的には米側が構築していく問題だ。沖縄県側が軍の運用について言葉を挟むことはできない」と述べた
まとめてみると
普天間飛行場の辺野古への移設はダメ
だが、どこに基地をおくかは米軍が決めることで口出し出来ない
ということだ
この発言には矛盾を感じる
どこに基地をおくかは米軍が決めることで口出し出来ない
ならば
普天間飛行場の辺野古への移設はダメ
とは言えないはずである
要約すれば
「普天間も辺野古もダメだけど、どこに新基地を建設するかはアメリカ次第」
と言っているようなもの
アメリカ人とのハーフだから言うことは聞いてもらう？
彼は知事選出馬が決まった後の８月20日のインタビューで
「あなたの国（米国）の血が私には2分の１流れている。だから私の言うことは半分は聞いて頂く。残りの半分は日本政府に聞かせる」
と語っていたが、結局のところアメリカに対しては物申すことは出来ないと結論付けたようだ
まあ、もともと「ハーフ」だから海外の国に対して発言が力を持つとは誰も思っていないとは思うが
今回の発言で基地反対派はどう思うだろうか
沖縄知事選で玉城デニー氏に投票した方たちは普天間、辺野古はもちろん沖縄での基地建設に反対を望んで投票したのだと思うが、彼からはその強固な意思は感じられない
もちろん政府公認の佐喜真氏は辺野古移設が確定的であったから、沖縄基地反対の住民の方は玉城デニー氏の方が希望がもてるのは当然
だが、玉城デニー氏、いや知事がアメリカに対しても強く反対を訴えることが出来ると期待していた人も多かったのではないだろうか
「移設先はアメリカ任せ」「口を挟むことは出来ない」という発言に基地反対派どう感じているだろうか
辺野古移設決定から反対に至るまで
普天間から辺野古へ移設する案は翁長雄志氏が知事になるまでは住民の中では賛否あるものの沖縄と国の間で決定事項とされていた
政府は沖縄への基地負担の代償として年間3.000万円の振興予算（2013年より８年間）、また沖縄での公共事業に対し他の都道府県より高い割合で補助金を支給することを約束
税制の優遇措置もある
ところが2015年に基地反対を唱えて当選した翁長雄志知事が辺野古移設承認を取り消し
裁判となり国が勝訴となったが、基地反対派は辺野古周辺に座り込みや建設の妨害をしていた
朝日新聞が社会面で「辺野古での基地反対抗議活動には中傷があり、オジイやオバアが警察官に強制的に排除されてる」という意見を掲載してますが、基地反対派が実際にどういうことをやってるか見てほしい pic.twitter.com/91khPqJxRh
— DAPPI (@take_off_dress) 2018年9月29日
選挙の結果と玉城デニー知事の使命
沖縄県知事選の結果は
玉城デニー(58) 55.07%
佐喜眞淳 (54) 43.94%
玉城デニー氏圧勝との報道が多いが、この数字が大差に見えるだろうか
さらに、投票率は県民全体の35%であり、多くの住民は基地についてそれほど関心がないように見える
（ただし、前回の2倍の投票率）
とは言え、選挙の結果は「県外基地移設」を望む住民が勝利した
玉城デニー知事は沖縄への優遇措置を返上した上で、基地の県外移設の実行に尽力すべきだろう
それが沖縄県民の民意なのだから
理想論ばかり掲げほとんど公約を実現出来なかったあの頃の政権と同じと言われないように
参照：
https://ja.wikipedia.org/wiki/普天間基地移設問題
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