米アルファベット(GOOGL.O)傘下のグーグルは3月14日に仮想通貨・イニシャル・コイン・オファリング(ICO)・バイナリー・オプション取引など関連商品の広告を6月から禁止すると発表
この発表後、ビットコインは2月12日以来10%近く下落
ビットコイン市場も今回の発表には懸念を感じているようだ
なぜ、仮想通貨などの広告を禁止するのか
グーグルの広告担当幹部、スコット・スペンサー氏は
ウェブ全体での広告の充実化は引き続き当社の最優先課題で、それには有害な広告や押し付けがましい広告の排除が含まれる
とブログで綴っている
つまり仮想通貨に限らず、広告は消費者にとって意義のあるものでなければならず、悪意や誇大な宣伝は排除する
という事
Googleの検索結果やサイト・ブログ内での広告、Youtubeなどの広告により発生する被害を抑制したい考え
Google関連で見た広告で、消費者が惑わされ精神的経済的な被害が出れば、Googleに対する信頼も損なわれる可能性は十分にある
最近は特に仮想通貨やバイオプなどで「やれば儲かる」などの表現で顧客を誘い込む広告が多いため、対策に乗り出した模様
実際に仮想通貨による儲け話ばかりが誇張されたり、逆に損失による自殺も問題とされている
さらに仮想通貨取引所による、広告にて仮想通貨の良いイメージばかり訴求して顧客を獲得しセキュリティ不備のままハッキングによるコイン流出という問題も多い
また、1月にFacebookが先行して仮想通貨の広告を全面禁止ことも、今回の発表に影響していると思われる
広告の禁止で仮想通貨市場は衰退する?
仮想通貨取引所を運営する米コインベースの英部門最高経営責任者(CEO)、ジーシャン・フェロス氏は
グーグルの決定は前向きな動きで、需要を後退させることはない
との見解
ただ、広範過ぎる可能性があるため、仮想通貨はリターンを確実に得られる投資商品だと宣伝する企業に対象を絞るべき
とも回答しており、全ての仮想通貨広告が禁止の対象となることは望んでいない旨を示した
影響はないとは言うが、Facebookに続きgoogleも仮想通貨の全面禁止となれば、ネット上での仮想通貨広告が激減することは間違いないだろう
それにより、仮想通貨の繁栄ぶりに期待する者も減少することは考えられる
ただ、「楽して儲かる」「投資すれば利益が出る」などの考えで知識もなく仮想通貨の世界へ飛び込む情弱は少なくなるのではないかとも思われる
いずれにせよ仮想通貨市場には少なからず影響するだろう
全面禁止は6月から、どんな広告が対象となるのか?
広告が禁止されるのは、
仮想通貨
イニシャル・コイン・オファリング(ICO)
仮想通貨の取引所
ウォレット(電子財布)
同通貨の取引に関する助言を提供する広告
相場水準を予想するバイナリー・オプション取引や差金決済(CFD)取引
仮想通貨の取引所といえば「コインチェック」「ザイフ」「ビットフライヤー」などが有名だがこれらも広告禁止となる模様
また、ビットコインの売買予想や取引方法などを解説したサイトなどの広告も禁止の対象となる
Google広告といえばAdwords、Adsenseが知られているが、今回の方針でGoogle検索結果に表示される広告やサイト、ブログ内のAdsense広告にも仮想通貨の広告は表示されなくなる
またYotubeの動画内広告も対象となるだろう
とはいえ、ネット広告を扱うASPは多くあり仮想通貨広告を見かけなくなるという事はないだろう
ただ、これから仮想通貨と分からないような広告で、誘い込む手口が発生する懸念も予想される
消費者は仮想通貨に限らず、甘い広告文句だけに惑わされないよう知識や注意力をもってネットを利用するようにしたいものだ
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